今年もあとわずか。今年初プレイしたボドゲの中で、特に印象に残った三作品をあげてみよう。
テラミスティカ~革新の時代(2023)
名作テラミスティカの進化版。
オリジナル版との違いは、何といっても多様なランダム要素や追加要素が加わった点。キャラとボードの組み合わせ、革新タイルや中立都市、本など盛りに盛られている。(逆に言えば、これら要素がなければオリジナル版と大差なしと言われてしまうのだろう)
この多様な要素、正直トゥーマッチ感も否めないが、プレイするごとに求められる戦略や戦術に大きな変化を生んでいて、このゲームを面白くしている。
また、オリジナル版よりもかなり点数が取りやすくなっていたり、オリジナル版でたまに見られたいわゆる「詰み」を回避するギミックが導入されていたりと、この点は初見者でもプレイしやすくなっている。
大方ルールはオリジナル版と同じで、ボードが段々と華やかに発展していく様はキャッチーでやはりいいね♪(ゲームはガチガチだけどね)
まだまだこの作品をうまく回す自信がない分、リピート欲は高いが、いかんせんセットアップとインストにかなりの時間を求められるので、そこだけがネックだ…
トロワ(2010)
ようやく今年、この作品と巡り会えた!
実は、僕の中でず~と気になる(古い)作品がいくつかあって、トロワはそのうちの筆頭と言っても過言ではなかった。(信じられないくらい)廉価販売していたのを見つけたのはラッキーだった。(アメリカから到着するまで半信半疑だったけどね)
テーマは、14世紀のフランストロワ地方を発展させるというもの。メカニクスは、一応ワーカープレイスメントなのだが、ワーカーを配置したカード効果は、毎ラウンド振るダイスの出目により発動するという、噂にたぐわない「変態メカニクス」に思わず感動。
事前調査では、カード効果(アイコン)がかなり難解で「トロワ語」なんて揶揄されていたけど、ほとんどノープロブレム。ゲーム中、出てくるカードは9枚だけだし。とは言え、初見者用にと念のため和訳シールを自作し貼り付けたのだが、これにより更にプレイ欲が上がる(笑)トランプのような美しいアートワークを邪魔するのに少し気が引けたけどね。
ダイス目は基本大きいほど良く、他プレイヤーのダイスを購入することができるのも特徴。ただ相手にお金を払う必要があり、お金は重要かつキツキツなので、買うか我慢かここが非常に悩ましい!
ワーカーの配置(≒戦略)は大きく3つあり、どこかに絞るのが基本かと思うが、一気にダイスを投入して大きなカード効果を狙いたい。大聖堂を建てるとう地味なギミックも個人的に刺さる要素。
ダイス運ゲーなのか?と言われれば決してそうでなく、他プレイヤーも絡んだ戦略性が求められる。
10年以上前の作品なので古さは否めないが、この変態的メカニクスや美しいアートワーク、名作だ。(拡張欲しい)
ルイスクラーク探検隊(2013)
たまたまネットで見つけたこのゲーム、テーマ性(18世紀の探検家によるアメリカ大陸横断)に惹かれ、思わず米アマで購入してしまった。(日本語版は出ていない)
ゲーム中、デッキ構築しながら(実在した人物が載っているカードを集めていく)、リソースを集めては消費し川や山を移動していくレースゲーム。
インディアンをワーカーとして使用することも重要で、インディアンは中立で誰のものでもないところが面白い。
まず目に引くのが、デッキ構築とリソースマネジメント、ワーカープレイスメントの3つがシンプルかつ有機的に絡み合う、見事なシステム。海外のボドゲは、そのメカニクスに感銘を受けることが少なくないが、これも間違いなくその一つ。ブリリアント!
プレイしてみると、ルールはシンプルながら非常に悩ましい。ゲーム中、ず~と考えっぱなしで脳が休む暇がない。(ルールは中量級、プレイ時間は重量級といった感じ)
例えばカードの獲得。オールユニークであり、戦略やリソース、コストなどで欲しいカードを絞っていくのだが、うかうかしていると他プレイヤーに先に取られてしまう。
リソースマネジメントも然りで、どのリソースをどのタイミングでどれくらい集めるのか。
カードやリソースは取り過ぎても積載オーバーとなり、ペナルティがあるのも面白いギミックでよく効いている。
あくまでレースゲーなので、他プレイヤーよりも早く目的地へたどり着きキャンプをはれば勝利となるが、ちまちま進むのか、一気に進むのか。いずれにせよ、効率よく進むことが求められ、それができると非常に気持ちがいい。
テーマもゲームも写真映えも全然地味なのだが(笑)、これは非常に良いゲーム。