お気に入りのボドゲを紹介。
今回はロレンツォ。2016年イタリア作品。
前回のバラージと同様、ゲームデザインはイタリアの天才、シモーネ・ルチアー二が絡んでいる。
プレイヤーはルネサンス期のフィレンツェの一貴族となり、メディチ家最盛期の当主ロレンツォに忠義を示しながら、一族の繁栄を築いていく。
ゲームはワカプレの要領でカードを購入していき、カードのコンボで得点を競い合う。
各ラウンドの最初に3つの色違いのダイスを振るのだが、この出目が各プレイヤーが持つ色付きポーン(コマ)に対応していて、それぞれのアクション値になる。
出目が小さいほど自由なアクションがしにくくなるため、小さい出目を出したプレイヤーはちょっと気まずくなるぞ(笑)そうなると運ゲーと思いがちだが、決してそうではなくて、その出目は全プレイヤーに適用されるし、更に一定のリソースを払えば出目(アクション値)を増やせられる。
この独特のシステムが最大の特徴であり秀悦。また、教会トラックによるペナルティーのギミックは、ルチアー二先生の十八番。
リソースはカツカツ、欲しいカードは先着一名様。
「紫のカードを取るには木材が必要で、木材を集めるには緑のカードが必要で、緑のカードを取るには軍事トラックを上げる必要があって、軍事トラックを上げるには収穫アクションが効率的で、収穫アクションは紫のカードを取れば即時でできて…あぁ、ループしてる!」といった具合に、終始ボードとにらみ合い、脳汁出まくり状態がず~っと続く。
後半になるにつれ、カードコンボで効率的なアクションができるようになっていくが、そんなにコンボは連鎖せず爽快感は薄い。反面、インタラクション強めのジリジリした展開が好きな人には楽しめると思う。一緒にプレイしたメンバーも「まるで将棋のようだ」と、その読み合いを楽しんでいた。
これ、文句なく面白い。やっぱ対戦系はインタラクションがなきゃね(最近のはホント無さすぎ)。海外の評価も高いのもうなずける。拡張を入れてもやるのも面白いかもしれない。