お気に入りの海外ボドゲを紹介。
記念すべき初回は、バラージ。
今を時めくイタリアの人気天才ゲームデザイナー、シモーネ・ルチアー二の2019年の作品。
中央ボードにダムを建設し、水を貯めて発電し得点を競う。
メカニクスはワープレ(ワーカープレイスメントの略:自分の持ちコマをアクションスペースに置きアクションを実行する)。
中盤くらいまでは、ダムを建設するための金や重機がカツカツで、そのリソース管理が悩ましい。
ダムを建設するにあたり、いかに水の挙動を自分に有利にもってくるか。他プレイヤーのダムの前に建てて水を先取りしたり、他プレイヤーが発電した水のおこぼれを頂戴したりと、強烈なインタラクションが楽しめる。(発電すると、水はまるで「あみだくじ」のようにパイプをつたって下流へ流れていく)
個性的なキャラクター能力を活かすことも勝利へ近づく条件となる。
個人的には、テーマ性、ダムの再現性、見通しのよさ、引き締まったシステム、そしてインタラクションが特に気に入っている。最終ラウンドに向け徐々に能力開放・発電していく拡大再生産も実にお見事。
徐々に色とりどりの立体的なダムができていき、見た目もキャッチーでいい。このあたりは、何となくテラミスティカ(ドイツの人気ゲーム)に似ている。
非常に難しいゲームだが、無駄なくうまく回せたときの快感はこの上ない。難ゲーのご褒美。
3人プレイがベストだと思うが、3時間はかかる重量級。ソロプレイにも対応しているが、オートマの動きはまずまず(たまにとんでもない動きをする)。そこはハウスルールを適用することで、トレーニングにもなる。
海外のみならず国内でも評価は非常に高く、もう既に名作だと思う。機会があれば、是非やってもらいたい!